EYストラテジー・アンド・コンサルティング #04
EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社
所属:テクノロジーコンサルティング テクノロジーソリューションデリバリー
役職:シニアマネージャー
お名前:高野 基(たかの もとい)様
1. EYストラテジー・アンド・コンサルティングの魅力
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これまでのご経歴や貴社に入社された経緯、志望された動機(理由)について教えてください。
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新卒で国内大手SIer企業に就職し、システムエンジニアとして官公庁向けのシステム開発を7年ほど担当しました。そこでグローバルプロジェクトを担当する機会があり、その面白さに目覚めました。現在のキャリアの基盤ができたのもこの頃です。ただ、初めての連続に反省点も多く、より多くのグローバルプロジェクトにチャレンジして成長したいと思ったのですが、元の会社には案件がそれほど多くなかったため、よりグローバルに働ける環境を求めてEYとは別のBig4系コンサルティングファームに転職しました。
そこではグローバルプロジェクトに積極的にかかわり、多くを学びましたが、ユーザー側の立場でシステム導入の企画・構想をしたいと考え、大手商社のIT部門へ転職しました。そこから、別の1社を経て、EYに入社しました。コンサルティングファーム時代の知人に誘われたことがきっかけでEYにジョインしたのですが、信頼できる仲間がいる環境で切磋琢磨しながら成長し続けることができると思ったこと、自分に向いていると感じていたコンサルティング業界であること、そしてグローバルな環境で働くことができる点が決め手になりました。 -
入社直後にアサインされたプロジェクトはどのようなプロジェクトでしたか? また、そこで学んだことや大変だったことなどがあれば教えてください。
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2020年2月に入社してからグローバル展開している日本企業のSAPグローバルロールアウトプロジェクトを担当し、日本および各国、各地域の支社に対し、グローバルテンプレートを用いたシステム導入を支援しています。
グローバルな環境で、非常にやりがいのあるプロジェクトですが、大変な面も多々あります。例えば、クライアント企業の内部で意見が割れたり、ステークホルダー間のコミュニケーションがうまくいかなかったりすることが多く、本題を議論する前に調整が必要で、そのための時間もかかります。また、クライアント企業もEYも多国籍なチーム編成で、時差や商習慣、考え方や発言の仕方などの違いがネガティブインパクトとなる場合も少なくありません。いかにうまくコミュニケーションを取り、必要な合意形成をしていくかが仕事を進める上でのポイントになります。毎日苦労はありますが、日々成長できていると実感しています。
私自身、高校時代にイギリスに交換留学をして、多様な価値観に触れましたが、日本人の私には理解できないこともありました。その溝を埋めるため、異文化への理解を深めるために、大学では人文科学を学びました。当時の経験が、グローバルな環境でのコミュニケーションに役立っていると感じることもあります。 -
現所属部門の事業内容および、現在の業務内容ついて教えてください。
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私の所属するテクノロジーソリューションデリバリーは、主に基幹業務プロセスに関するコンサルティングを行っています。具体的には、企業の基幹システム導入に係る構想策定支援から導入支援、他ベンダーが導入を行っているプロジェクトのPMO支援を中心にサービスを提供しています。
最も多くのメンバーが関わっているのがSAP導入プロジェクトで、基本的に要件定義から本番稼働まで一貫した支援を行っています。私が現在担当しているSAP導入プロジェクトも、単にシステム導入を行うだけではありません。現行業務の改善点を洗い出したり、業務改革のサポートを実施したり、グローバルなベストプラクティスを基に、Fit&Gap分析やFit to Standardのフレームワークを使い、To-Beで業務プロセスのあるべき姿を描き、それに合ったシステム機能の提案をしています。
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同業他社と比べた際に、自部門の特長や強みについて教えてください。
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EYはコンサルティングファームとして2社目ですが、他社とは一線を画す戦略を策定しており、提供するサービスを絞り込むことで、よりクライアント企業に付加価値のあるサービス提供を目指しています。そのために、他社が通常ラインアップしているサービスでも、EYではあえて提供しないものもあります。例えば、「単なるSAPマイグレーションプロジェクトは行わない」「RPF受領型の提案は行わない」「事務的なPMO支援プロジェクトは行わない」などです。
また、様々なバックグラウンドを持つメンバーが在籍している点も大きな特長です。以前働いたコンサルティングファームは、個人主義で競争心が強い方には合う会社でしたが、EYはディスカッションによって方向性を決めていく文化が根付いています。例えば、業務・業界固有の知見を深く持つメンバー、グローバルプロジェクト経験の多いメンバー、日本以外の国籍のメンバーなど、本当に様々なメンバーが自分の専門性を活かし、相互に刺激し合い、新たな知見を広げ、深めながら、日々の業務に当たっています。アドバイスをもらってみようとか、一緒に話してみようとか、10分、15分のミーティングを気軽に設定できるおかげで、お互いに意見をぶつけ合い、今まで誰も考えていなかったアイディアを生み出せています。これはEYの大きな強みです。 -
入社後にどのような研修や教育体制があったか教えてください。
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入社後の3ヶ月間、困ったことを同僚に気軽に相談できるBuddy制度、キャリアの方向性や現状の課題を一緒に考え成長をサポートするカウンセラー制度など、一人ひとりに対するきめ細やかなサポートが用意されています。
研修制度としては、EYの各ユニット主催や、外部研修を活用したオンラインやクラスルーム形式の様々なトレーニングメニューが用意されており、自分のスキルや興味に合わせて受講することが可能です。SAP未経験者でも、希望者にはSAP社主催のアカデミーを受講する機会が提供されます。私の場合は、入社後に指定された外部研修のほか、女性のためのキャリア形成トレーニングなどを受講しました。
また、研修によって深めた理解を、EYの資格認定制度である「EY Badge(バッジ)」を取得することでスキルの棚卸・可視化が可能ですし、米国ボストンのハルト・インターナショナル・ビジネススクールと提携しているプログラム「EY Tech MBA by Hult」では、必要なオンラインカリキュラムを受講することで、EYの業務に従事しながらMBAの学位を取得することも可能です。 -
貴社で働く中で、どのようなところに喜びや魅力を感じられていますか?
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EYはDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルーシブネス)を非常に大切にしている会社です。様々なバックグラウンドを持つメンバーが、様々な価値観の中からより良いアイディアをチームで創出することを重視する風土があります。この「チーム力」が、EYの大きな魅力の1つだと考えています。また、EY JapanとしてDE&Iを大切にする、つまり多様性の中で仕事をする文化が定着しているので、「グローバル」に対する垣根も非常に低いのが特長です。
何か業務上わからないことがある場合、知見のあるプロフェッショナルが日本にいなくても、EYニュージーランドやEYベルギーなど海外のメンバーファームのプロフェッショナルに直接問い合わせて、情報提供・サポートをしてもらうことが可能です。日本にいながらグローバルに働くことができる、そこから得られる経験値はキャリアだけにとどまらず、価値観や考え方の幅を広げる機会となり、自分の成長を感じることができます。日々大変なことも多いのですが、このような環境に身を置くことにやりがいを感じています。
2. EYストラテジー・アンド・コンサルティングでの働き方
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コロナ禍を経て、貴社のDXやリモートワークへの取り組みについて教えてください。
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EYで働くメンバーやその家族の健康と安全を最優先に、コロナ禍では基本リモートワークに切り替えをしています。また、社員の就業環境の向上施策として、EY Flex & Remote(EYフレリモ)という制度が導入されました。これは、自律的な働き方に向け、リモート勤務や移住を積極的に認めることで、仕事と家事・介護などとの両立や個々のWell-beingの実現を支援する制度です。
例えば、普段は自宅でリモートワークをしつつ、月1回のクライアントミーティングやチームミーティングをface to faceで行うときだけオフィスに出社しています。以前は、お客様が地方の企業の場合、平日は近くのビジネスホテルに滞在し、週末は東京の自宅で過ごすという生活をしていましたが、今はその必要がなくなってきました。それと同時に、オフィスの在り方も「通う場所」から「コラボレーションスペース」への転換が図られ、個人作業のスペースよりも、複数人でディスカッションできるスペースが拡大されています。このような働き方を実現するために、必要なインフラや制度の整備もさらに進んでいます。 -
入社前に期待されていたことが実現できていますか。実現できているようでしたら、その内容を教えてください。
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私は一貫して、グローバルプロジェクトを軸にキャリアを形成していきたいと考えていました。EYはその機会が多いと聞いて入社したのですが、私の期待をはるかに超えるもので、いい意味でとても驚きました。前職でもグローバルプロジェクトは数多く経験してきましたが、海外ファームのメンバーが同じプロジェクトにいるというだけで、ほとんどのメンバーは日本人という状況でした。ところが、EYでは、日本法人の中にも外国籍の方が非常に多く、オフィスを歩くだけでインターナショナルな環境を実感できます。
また、EYではグローバルネットワークを最大限に活用し、プロフェッショナルを適材適所で配置してプロジェクトを組成しているケースが多く、ほぼ毎日グローバルファームのメンバーと課題や方向性について密度の濃いディスカッションをしています。意見がぶつかり合うこともありますが、いかに相手に納得してもらうか、どのように合意形成するか、コミュニケーションスキルが養われるとともに、新しい考え方を吸収できる機会にもなるため、日々の業務においても達成感が大きいと感じています。
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当該事業部門の今後の取り組みや方向性を教えてください。また、今後どのようなキャリアを形成されていきたいか教えてください。
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今後の取り組みとしては、他社との差別化として掲げている方向性に沿って、構想策定、グローバルSI系プロジェクト、BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)型のPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)支援を中心にサービス提供を行う予定です。この実現には、組織の規模・質の両面で成長が必須になりますので、重点施策として育成や人材の獲得に取り組んでいきたいです。単にSAPの機能に詳しいメンバーを増やしたいのだけではなく、グローバル対応力はもちろんのこと、業務を深く理解し、テクノロジーで何を改革できるのかをお客様に伝わるように言語化し、実践できるコンサルタントを増やしたいです。私自身もまだまだ研鑽が必要ですが、お客様と同じ目線で説明ができること、大規模なグローバルプロジェクトであってもマネジメントができることを目標に、キャリアを形成していきたいと考えています。
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Q「こんな方とぜひ一緒に仕事をしたい」というイメージがあれば教えてください。また、こんな思考やマインドを持った方は貴社にマッチする(もしくはマッチしない)などあれば教えてください。
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EYはより上流にフォーカスしながらも、グローバル導入プロジェクトも多く提供しているため、上流から下流までキャリアの幅を広げることが可能です。キャリアの方向性という意味では、基幹業務や周辺のデジタル技術(ブロックチェーン、AI、IoTなど)に対して深い興味や関心を持ち、クライアント企業のDX化実現に貢献したいという方であれば、ぜひチームにジョインいただきたいです。EYでは人材を育てることも重視しており、基幹業務未経験の方も広く採用し、育成のための様々な施策を展開しています。充実した研修制度があり、グローバルネットワークを最大限に活用し、最新のグローバル知見を獲得する機会も多い「グローバルを舞台に活躍したい」という志向がある方にフィットすると思います。
スキル面では、当然プロダクトや業務に対する知見があればプラスになりますが、それ以上に、コンサルティング業務に対する理解、論理的思考力やコミュニケーション力といったソフト面のスキルが非常に重要です。コンサルタントとして何を目指したいのか、自分の言葉で語れる方であれば、経験の浅い方でも伸びしろを見て判断します。例えば、指示をされなくても自分が何をすべきかを考え、自分の意見を伝えられる、そんなふうに主体性を持って行動できる方であれば、どんなプロジェクトでもご活躍いただけると思います。